「空き家問題」

皆さまこんにちは。磯貝です(^^♪

 

ニュースでも目にする機会が多い「空き家問題」。

 

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今現在、空き家の放置は国が認めていません。

30歳以上の男女に「空き家の問題・対策」についての調査を行った結果、

4割超の人が『特に何とも思わない』と答えたそうです。

 

 

まずは税金の問題です。

 

税金

 

固定資産税は、建物があるか、更地かで異なります。

空き家が増加する要因の一つに、相続があります。

祖父母・両親の家を相続したものの、

すでに自分の住まいを所有している場合や、

遠隔地に住んでいるなどの場合、その住宅は誰も住まない空き家となります。

それでも相続して所有者となれば、固定資産税は毎年払わなければなりません。

さらに、市街化区域に指定されている土地であれば、都市計画税もかかってきます。

所有する土地・建物の固定資産税がいくらなのか、

空き家のままにしておくと、どうなるのかを知っておくことが大事です。

 

<建物がある場合>

固定資産税、都市計画税ともに軽減措置があり、

住宅用地であれば、『住宅用地の軽減措置特例』が適用されます。

これは、居住者がいない空き家でも適用されます。

● 敷地面積200㎡

⇒ 固定資産税 : 1/6に減額 都市計画税 : 1/3に減額

● 敷地面積200㎡以上(200㎡を超える部分に対して)

⇒ 固定資産税 : 1/3に減額 都市計画税 : 1/3に減額

 

ただし、管理が不十分で放置されているような空き家は、

『特定空き家』に指定され、軽減措置特例の対象外となってしまいます。

【指定される要件】

・倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態

・著しく衛生上有害となるおそれのある状態

・適切な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている状態

・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

 

自治体により特定空き家に指定されると、助言や指導が入り、

改善されない場合は、勧告が出され、更地状態と同じとみなされます。

※これに違反すると50万円以下の罰金となるそうです(>_<)

 

<更地の場合>

建物の老朽化が激しい、売却を考えているなどの理由から、

建物を解体し更地にするケースもありますよね。

この場合は、建物にかかる固定資産税はなくなりますが、

土地に対する軽減措置は一切なくなります。

 

このように、建物が老朽化している場合には『特定空き家』に指定される

可能性も高く、リフォームや建替えをするにも多額の費用が発生します。

固定資産税が高くなるからといって、そのまま放置しておくのは危険です。

長い目でみれば、放置しておくより、建替えをして有効活用するとか、

あるいは更地にして売却するなども視野に入れて考えることが大事です。

また、売却を予定しているのであれば、建物の劣化の程度にもよりますが、

建物をそのままの状態で中古住宅として売り出すよりは、

更地の方が買主を見つけやすく、高く売れる可能性もあります。

売却の見込みが立つまでは更地にしないで、

引渡し前に解体し、更地引渡しとすれば固定資産税を抑えることもできます。

 

さらに、空き家を放置しておくと、自然災害や放火など、火災のリスクがあります。

そんな時に検討したいのが火災保険です。

誰も住んでいないのだから、保険に入る必要はないのでは?

と思っている方が多いのですが、そんなことはありません。

 

[自然災害のリスク]

空き家は適切な管理をしておかないと、人が住んでいる家よりも傷みが早く、

ちょっとした被害でも倒壊してしまう可能性があります。

倒壊

 

[放火のリスク]

火災の原因の第1位は放火です。

特に空き家は放火のリスクが非常に高いです。

その家が燃えるだけではなく、周囲の家に被害が及んだら大変なことになります。

家の補修で済めばまだしも、人的被害などを出してしまったら取替えしがつきません。

放火

 

 

[盗難のリスク]

家財道具や建材だって立派な財産です。

空き家は盗難のリスクも高いです。

火災保険は火事の保証だけでなく、盗難保険がついていることもあります。

不法侵入

 

 

このような損壊や火災による、近隣住民から損害賠償責任を問われるケースが増えています。

 

では、空き家の場合、どんな火災保険に加入することができるのでしょう。

まず、空き家だと火災保険に入れないケースもあるということを知っておきましょう。

転勤などで空き家にせざるを得なくなった場合のように、

まだ人が住める状態の空き家であれば加入できる可能性はあります。

しかし、誰も住まなくなって、かなりの期間が経過しているような、

廃屋に近い空き家の場合には加入できない可能性が高いです。

 

また、親から相続した家を空き家にして、火災保険の支払いを続けているという人も

いると思いますが、保険料を払っていることと、火災保険が下りるかどうかは

また別のことです。

本来であれば、相続した時に、所有者変更を通知して、空き家だと認定されれば、

それ以上保険に入れないというケースもあります。

でも大抵の人はそのままにしているため、保険会社は空き家になったことを

知らずに保険料を受け取っているだけなのです。

ですから、その火災保険がそもそも空き家を対象としているのか、

空き家のどのような被害を保証してくれる保険なのかをまず確認する必要があります。

 

空き家を売却する、賃貸する、そのまま維持する。

どのようにするにしても、まずは空き家の価値を把握することが重要です。

把握しておかないと、

「売却」⇒ 適正な売却価格がわからない

「賃貸」⇒ 相場に合った賃料設定ができない

売るか、貸すか、そのままにしておくかの判断がしにくいですよね。

 

家も物も人に大切に使われることを望んでいると思います(*´▽`*)

ご実家などが空き家となってしまわないように、

早めの対策をして、しっかりと管理しておくことが大切ですね。